ばい煙の測定・分析

1.はじめに

 大気汚染防止法では、固定発生源(工場や事業場)から排出又は飛散する大気汚染物質について、物質の種類ごと、施設の種類・規模ごとに排出基準等が定められており、大気汚染物質の排出者等はこの基準を守らなければなりません。

2.ばい煙とは

 「ばい煙」とは、物の燃焼等に伴い発生する硫黄酸化物、ばいじん、有害物質(窒素酸化物、カドミウム及びその化合物、鉛及びその化合物、塩素及び塩化水素、フッ素・フッ化水素及びフッ化ケイ素)です。

3.ばい煙発生施設とは

 大気汚染防止法では、33種類の施設を「ばい煙発生施設」としています。(下表に一例を示します)施設の規模・能力等により規制があり、施設の使用状況や種類にもよりますが、ばい煙排出者は、施設から排出されるばい煙量又はばい煙濃度を測定し、その結果の記録が義務付けられています。

ばい煙発生施設の一例
ばい煙発生施設の種類 規模要件
ボイラー 伝熱面積10㎡以上
バーナーの燃料の燃焼能力が重油換算50L/h以上
金属精錬用 溶鉱炉 原料の処理能力が1t/h以上
金属精錬・鋳造用 溶解炉 火格子面積が1㎡以上
羽口面断面積が0.5㎡以上
バーナーの燃焼能力が50L/h以上
変圧器の定格容量が200kVA以上
廃棄物焼却炉 火格子面積が2㎡以上
燃焼能力が200kg/h以上
ガスタービン、ディーゼル機関 燃料の燃焼能力が重油換算50L/h以上
ガス機関、ガソリン機関 燃料の燃焼能力が重油換算50L/h以上

4.測定項目・測定頻度

 測定項目・測定頻度の一例を示します。施設の種類や排出ガス量により測定頻度は異なります。
測定項目・測定頻度の一例(PDF)

5.ばい煙の排出基準

 ばい煙の排出基準は、以下に示す基準があります。また、これら排出基準には量規制、濃度規制及び総量規制の方法があります。

1)一般排出基準: ばい煙発生施設ごとに国が定める基準
2)特別排出基準:
大気汚染の深刻な地域において、新設されるばい煙発生施設に適用されるより厳しい基準(硫黄酸化物、ばいじん)
3)上乗せ排出基準: 一般排出基準、特別排出基準では大気汚染防止が不十分な地域において都道府県が条例によって定めるより厳しい基準(ばいじん、有害物質
4)総量規制基準: 上記に挙げる施設ごとの基準のみによっては環境基準の確保が困難な地域において、大規模工場に適用される工場ごとの基準(硫黄酸化物及び窒素酸化物)