健康増進法の概要

 生活習慣病の増加が社会的な問題となっており、その対策として「健康増進法」は平成14年8月2日に、「健康増進法施行令」は平成14年12月4日に、また「健康増進法施行規則」は平成15年4月30日にそれぞれ公布され、平成15年5月1日より施行することとされました。
この法律では、国民、国及び地方公共団体、健康増進事業実施者(医療保険者、事業者、市町村、学校等)がそれぞれの立場で健康増進に努めることが法的に義務付けられました。ここでは、健康増進法の概要について紹介します。

第1章 総則

(1) 目的

 

国民の健康の増進の総合的な推進に関し基本的な事項を定めるとともに、国民の健康の増進を図るための措置を講じ、国民保健の向上を図る。

(2) 責務

①国民

 

健康な生活習慣の重要性に対し関心と理解を深め、生涯にわたり、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努める。

②国及び地方公共団体

 

健康の増進に関する正しい知識の普及、情報の収集・整理・分析・提供、研究の推進、人材の養成・資質の向上を図るとともに、関係者に対し、必要な技術的援助を与えることに努める。

③健康増進事業実施者(医療保険者、事業者、市町村、学校等)

 

健康相談等国民の健康の増進のための事業を積極的に推進するよう努める。

(3) 国、地方公共団体、健康増進事業実施者、医療機関その他の関係者の連携及び協力

第2章 基本方針等

(1) 基本方針

 

国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本方針を厚生労働大臣が策定
①国民の健康の増進の推進に関する基本的な方向
②国民の健康の増進の目標に関する事項
③都道府県健康増進計画及び市町村健康増進計画の策定に関する基本的事項
④国民健康・栄養調査その他の調査・研究に関する基本的事項
⑤健康増進事業者実施者間の連携及び協力に関する基本的事項
⑥食生活、運動、休養、喫煙、飲酒、歯の健康保持その他の生活習慣に関する
 正しい知識の普及に関する事項
⑦その他国民の健康の増進の推進に関する重要事項

(2) 都道府県健康増進計画及び市町村健康増進計画(住民の健康の増進の推進に関する施策についての計画)の策定

(3) 健康診査の実施等に関する指針

 

生涯を通じた健康自己管理を支援するため、健康増進事業実施者による健康診査の実施及びその結果の通知、健康手帳の交付その他の措置に関する指針を厚生労働大臣が策定

第3章 国民健康・栄養調査等

(1) 国民健康・栄養調査を実施(現行の栄養改善法による国民栄養調査を拡充)

(2) 生活習慣病の発生状況の把握

 

国及び地方公共団体は、生活習慣とがん、循環器病その他の生活習慣病との相関関係を明らかにするため、生活習慣病の発生状況の把握に努める

第4章 保健指導等

 

市町村

栄養改善その他の生活習慣の改善に関する事項についての相談・保健指導

 

都道府県等

特に専門的な知識・技術を必要とする栄養指導等の保健指導(現行の栄養改善法による市町村の栄養相談等及び都道府県等の専門的な栄養指導等に関する規定を拡充)

第5章 特定給食施設等

(1) 特定給食施設における栄養管理(現行の栄養改善法による集団給食施設における栄養管理の規定を引き継ぐとともに、所要の規定を整備)

(2) 受動喫煙の防止

 

学校、官公庁施設等多数の者が利用する施設を管理する者は、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努める

第6章 特別用途表示及び栄養表示基準

 

現行の栄養改善法による特別用途表示制度及び栄養表示基準制度を引き継ぐ

附則

(1) 施行期日

 

公布日(平成14年8月2日)から9月を超えない範囲内で政令で定める日(平成15年5月1日)
(健康診査の実施等に関する指針に関する規定については、公布の日から2年を超えない範囲内で政令で定める日)

(2) 各法の改正

 

医療保険各法を改正し、保健事業の適切かつ有効な実施を図るための指針を定める。栄養改善法は廃止する。