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ダイオキシン類

ダイオキシン類

▼ごみ焼却施設における排ガス・焼却灰・飛灰・排水及び大気質・水質・土壌中のダイオキシン類測定・分析
▼作業環境中のダイオキシン類測定・分析
▼短時間抽出によるダイオキシン類測定・分析

  • ダイオキシン類測定・分析

      • 私たちを取り巻く環境問題は、近年、ますます複雑化、多様化しています。その中でもダイオキシン類はその毒性の強さから環境基準、排出基準、廃棄物の受入基準が設定され、排出ガス、河川水・地下水、大気環境、土壌、化学製品、廃棄物等様々な媒体で測定されてきています。ダイオキシン類は極微量であるがゆえに、正確な測定解析技術が必要となります。

        当センターでは環境省が実施するダイオキシン類の請負調査の受注資格審査、特定計量証明事業者認定制度(MLAP)、試験所認定制度(ISO/IEC17025)の認定を取得し、また、全国的に行われる分析精度管理調査への積極的参加により客観的に分析技術評価を行い、高度な精度管理の下で分析値を報告しております。

  • ダイオキシン類の分析方法
      • 試料中に含まれているダイオキシン類は微量のため、高度なクリーンアップ操作と高分解能GC-MSによる測定を行なう必要があります。

        • 六価クロム比色分析

          ソックスレー抽出 有機溶剤を還流させることにより固体試料からダイオキシン類を抽出します。

        • VOC測定用 HG-GC/MS

          エバポレーターによる濃縮操作

        • VOC測定用 HG-GC/MS

          クリーンアップ 自動前処理装置により妨害成分を取り除きます。

        • VOC測定用 HG-GC/MS

          GC-MS測定 分解能10,000以上で妨害の影響を受けにくい測定を行います。

  • 短時間抽出によるダイオキシン類測定・分析

      • ダイオキシン類は試料中の濃度が極微量であるため、基本的には濃縮が必要となります。濃縮するためには有機溶媒に溶解している状態とする必要があり、試料を液状部と固形部に分け、液状部は液液抽出で、固形部はソックスレー抽出器を用いて有機溶媒に目的物を溶解させます。ソックスレー抽出器を用いた固形部の抽出は、通常は16時間以上かけますが、当センターではソックスレーの抽出部を加温したり、フードを用いてドラフト風による冷却作用を受けにくくすることで、約2時間で抽出を終了しています。

        この短時間のソックスレー抽出は、ばいじんや土壌及び底質の認証標準物質を用いて妥当性を確認しています。さらに、通常は、ソックスレー抽出を行う前に1晩程度風乾し、水分を除くのですが、ディーンスタークアダプターのようなものを付加して抽出を行うことで、水分の影響を排除した抽出を行えるため、風乾も短時間で済ませることができます。

        これらの方法により、当センターでは最短で2日程度でダイオキシン類の測定結果を得ることが出来るようになっています。ただし、ダイオキシン類は試料によって濃度が低いものと検量線を超える高いものがあり、短期間で測定結果を得ようとした場合、初めて依頼を受けて測定を行う試料では、複数の前処理を同時平行で行う必要があり、分析料金はその分高くなりますのでご相談ください。

        • 六価クロム比色分析

          通常のソックスレー抽出。抽出部は風の影響を受け、液温が下がってしまうため、抽出には長時間を要します。

        • VOC測定用 HG-GC/MS

          抽出部をマントルヒーターで加熱し、フードで風の影響を防いでいます。